
墓石はどんな石からでも作ることが出来るというわけではありません。
太古の昔より地殻変動によって形成圧縮された岩盤をダイナマイトによる発破やジェットバーナー等を利用して、良質な部分のみを地中深くより採掘します。
そのうち墓石として使用できるのは3割程度です。丁場によっては1割に満たない石もあります。
墓石には主に花崗岩が使われますが、限りある自然界の物質であるため、常に同じものが市場に出回るわけではありません。
海外でも日本でも閉山して採れなくなった銘石は数多くございます。
つまり、すべてが今だけの「ブランド石」というわけです。
原石は丁場で運びやすい大きさに割り、加工場まで運ばれます。
とはいっても、軽ワゴン以上の大きさがあります。
入念な検査を受け、選出された原石のみが使用されます。
第1段階として左図の様なダイヤモンドカッターで、ご注文の寸法に応じて用途別に切断されます。
切断面に不具合があった場合は良い面がでるまで何度も切り、削ぎ続けます。
ちなみにこの時に出た端材は彫刻品や砕石に利用されます。
設計図面に基づいて、部材ごとに研磨が行われます。
約8段階の磨き工程を経て最終段階に本磨きが行われます。
最近は原石の割り肌をそのまま利用したいという方も多く、同じ石でも加工一つで全く違う石になるため、手加工によるノミ切り仕上げやコブ出し仕上げ、サンダー仕上げ(水磨き)、バーナー仕上げなど、石碑の表面に加工を施す方が増えてきました。
もちろん表面が研磨されていれば吸水率も低くなり経年変化も目立ちません。
逆に表面に磨きをかけなければ苔が生えたり、良い具合に風化し、侘び寂を感じる石本来の姿を見ることができます。
墓石には平面と角ばっかりではございません。道具と技術の進歩で細部の加工、球体、アール(曲面)加工、立体彫りなど、さまざまな技術が進歩してきています。
機械を使うとはいえども、行うのはすべて手作業!
繊細な感覚と集中力と根気のいる仕事です。
なにしろ相手は石です、ミスをしたら、また石加工を初めからやり直します。
まさに熟練の職人がいるからこそ成せる『匠の技』なのです。
一昔前まで、文字は職人によりノミで削られていました。
しかし現代では文字彫刻にはサンドブラスト機を使用します。
石材表面をゴムシートで覆い文字の部分だけ原稿にそって切り抜きます。
そこにサンドブラスト機にて人工砂を吹き付けて文字を彫刻します。吹き付ける強度、時間によって深く浅くを調整します。
何よりも芸術的なのはその手法で「デザイン彫刻」まで行ってしまうことです。
まさにアートの世界です。
現代のお墓は家と同様、必ず鉄筋コンクリートの基礎の上に据え付けてあります。
公園墓地では基礎が出来上がっている所が大半ですが、寺院墓地や野墓地は基礎がない場合が多いようです。
この工事はカロート(石棺)の形状や大きさによって変わりますのでそれによって工程も変わります。
公園墓地では墓石料金に含まれていることがほとんどです。
基礎工事が完了したら添え付け工事に入ります。
まずは土台となる外柵から始め、各箇所に特殊な接着剤を使用し組み上げていきます。
一度固まったら、墓石が基礎ごとそのまま吊り上げられるほど強力なものです。
耐震具や免震材はほとんどがこの時点で施工されますので、施工後はなかなかお目にかかることはできません。
また、建て替え工事の場合も旧墓所を取り壊す工程が入るだけで、あとは新規墓所工事と全く同じ施工方法です。
完成しましたら、皆様にお披露目する前に弊社スタッフが完成確認を行います。設計図面通りか、彫刻にミスはないか等、墓石に不具合がないか念入りにチェックを致します。
万が一、不具合があった場合はすぐに取り外し、不良箇所の修正を行います。できる限りお客様の納骨時期にご迷惑をかけぬよう最優先で対処致します。
完成確認後は弊社担当スタッフより、お客様に「完成」のご連絡をさせていただきます。
お引渡し当日まで楽しみにお待ち下さい。
現地にてお客様立会のもと、お引渡しをさせていただきます。
また、弊社墓石は『10年保証』を付けておりますので、「墓石保証書」に沿って墓石に関する使用上の注意事項をご説明致します。
引渡し後も、墓石に関する事から、詳細なことまでフォローさせていただきます。
弊社は、グループ会社にて霊園の管理業務をしております。その中で培った納骨業務、墓石クリーニング、遺品整理業務、改葬、お焚き上げ供養など幅広い分野の業務を承っております。 また、骨壷、仏壇、神棚、神仏具の販売なども行っております。 お困りの事がございましたら、お気軽に何でもご相談下さい。 私どもはどんなことでも一期一会の御縁を大切にしております。 「孫・子の代まで・・・」をモットーに永代に渡るお付き合いをさせていただきます。